妊娠中の合併症の一つ、妊娠高血圧症候群について

妊娠高血圧症候群は妊娠が原因の高血圧になります。

妊娠20週以降、分娩12週までに高血圧がみられる場合、または、高血圧に蛋白尿を伴う場合に妊娠高血圧症候群と診断されます。

妊娠中に誰でも起こる可能性が合併症であり、妊娠後期に近づくと発症率が高くなります。

 

 

血圧数値の変化を意識し必ず検診を

妊娠中の標準的な14回の定期健康診査(妊婦健診)は、ママとおなかの赤ちゃんの健康を守り、妊娠が順調かどうかをチエックする大事なものです。
健診では尿検査や体重測定、浮腫検査、子宮底長測定などいろいろな検査をします。
なかでも毎回測定する血圧は、妊娠高血圧症候群をみつけるために必要な検査です。
妊婦さんの血圧を測定し、初診で測定した血圧を基本に数値の変化をみていきます。
最高血圧が140以上最低血圧が90以上の場合、高血圧と判断します。
妊娠高血圧症候群は、妊娠20週以降、分娩後12週までに高血圧がみられる、あるいは高血圧にたんぱく尿をともない、かつ、他の合併症(腎臓機能の低下や妊脳娠糖尿病など)によらない場合に診断されます。
妊娠高血圧症候群になると胎盤への血液の流れが悪くなるため、赤ちゃんが育たなくなり2500g未満(低出生体児)で生まれたりすることがあります。
また、重症になると常位胎盤早期剥離(妊娠中に胎盤がはがれること)や母体の子癇(けいれん発作)など、母子がの命にかかわるような状態を引き起こすこともあります。

 

 

高血圧のサインを知って早期発見を心掛ける

妊娠高血圧症候群の原因はまだはっきりとはわかっていません。
日本の妊婦さんのうち妊娠高血圧症候群にかかる割合は約4%程度といわれていますが、初めてのお産のときに妊娠高血圧症候群だった人が2回目の妊娠で再びて妊娠高血圧症候群になる確率は約50%と高くなります。
年齢の高い妊婦さんや、初産の人、妊娠前から肥満傾向にある人、遺伝的要因がある人は妊娠高血圧症候群になりやすいといわれています。
自分で気づきにくいのがこの病気の特徴。
一般的に妊娠初期は血圧が下がる傾向にあるので、もともと高血圧の人も初期は正常値にみえることがあります。
「強い頭痛が続く」「目がちらちらする」などは高血圧のサインの可能性があるので、気になる症状があるときは急いで産婦人科へ。
軽いうちに治療を受ければ、胎児や母体への影響はほとんど残らないので、予防と早期発見につとめましょう。

 

 

体重増加を適正に保ち健康的な生活を送りましょう

妊娠高血圧症候群を予防する確定的なものはありませんが、妊娠中の体重増加を適正に保ち、塩分控えめのバランスのとれた食事をとり、ストレスのない穏やかでゆったりとした生活が予防につながる可能性があります。
妊娠中の適正な体重増加量は、妊娠前の体格(BMI)によつても異なります。
赤ちゃんに必要なエネルギーや栄養素はすべて胎盤を通じてママのからだから赤ちゃんに届くので、妊娠中は適度のエネルギーと塩分を控えめ(1日あたり7.5g未満)にしたバランスのよい食事を心がけることが大切です。
また、体重を母子健康手帳の「体重変化の記録」に記載しながら変化を見守りましょう。

 

妊娠中の不安を抱えている中で精神的負担を増やすことは避けたいところですが、妊娠高血圧症候群は誰にでも起こる可能性があります。

妊婦さん特有のトラブルは定期検診をきちんと受けて早期発見しましょう!